支店総合職なら転勤もないし、地元にも貢献できる
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Q.前職では、どのような仕事をしていたのですか?
- 銀行で、一貫して融資業務に従事していました。1か店目は大阪の難波支店で、個人商店から上場企業まで、かなり幅広くお取引させていただきました。大阪ミナミという場所柄、個性豊かなお客様が多く、今日はどんな出会いがあるのかと、ただそれだけでも毎日が楽しかったですね。一癖も二癖もあるようなお客様を相手にしてきましたので自ずと対話力も磨かれましたし、ボケとツッコミの文化に鍛えられて度胸も据わりました(笑)。その後、2か店目は郊外へと移り、法人向け融資業務に加え、住宅ローン、とくにほかの金融機関からの借り換えの推進を担っていました。担当地区をくまなく歩き、築10年くらいのお宅を見つけては門を叩いていました。平日の昼間ですので奥様方ばかりでしたが、家を建てられたときよりも低い金利でのご提案ができたため、皆さんも興味を示してくださって。担当地区で顔が知られ、ご近所さんの井戸端会議にも参加させてもらえる頃には、「ちょっと、○○さんから聞いたんだけど、うちもどうか見てくれへん?」と、面識のなかったお客様も支店に足を運んでくださるように。こんな世話好きな大阪のおばちゃんたちとの人情味あふれる仕事もまた、楽しい思い出です。このあたりの経験は、現在のリテールビジネスにダイレクトに生かされている部分でもあります。
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Q.転職を考えるようになった理由は何ですか?
- 結婚をし、子どもが生まれたときに、妻や子どもの負担も考えて、全国転勤を伴う仕事に不安を感じるようになったんです。老いていく両親たちのことも気がかりでした。それに私としても、生まれ育った長崎が好きでしたし、いつかは地元に貢献したいという気持ちもどこかにあった。だったら妻も同じ九州、福岡出身だし、地元に帰ろうと。
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Q.転職先として、農林中央金庫を選んだ理由は何ですか?
- 自分のキャリアが生かせるうえに、支店総合職なら転勤もない。それに何より農林水産業に貢献ができる、というのが理由です。長崎は観光地として有名ですが、主力産業はやはり、農林水産業なんですね。だから地元に貢献しようと考えたときに、農林中央金庫が果たせる役割の大きさは魅力的でした。とはいえ、正直に申し上げると、この時点では当庫のリテールビジネスを的確には理解できていませんでした(笑)。
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Q.いわゆる「JA推進業務」のイメージがつかめていなかったと?
- そうです。転職サイトなどには「サポート」という言葉もよく出てきたのですが、「JAのサポートをするのだろうな」「まあ、縁の下で支えていくのは自分の性にも合っているし」くらいの認識でした(笑)。ですから入庫して驚いたのは、当庫は支店であっても本部機能の発揮が求められているということ。前職、というよりも世間一般の銀行の支店業務との大きな違いでしたが、私にとってはうれしい誤算でした。まさかこれほど幅広く、自らの影響力を行使できるとは思いませんでしたので。