農林中央金庫

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MESSAGE人事メッセージ

コーポレート本部
人事部長
福嶌 茂SHIGERU FUKUSHIMA
01

私たち農林中央金庫が、中途採用を強化する理由

Q.現状、そして今後のビジネス環境について、どのように認識されていますか?
金融機関を取り巻く環境は大変厳しくなっています。グローバルな利ザヤ縮小は言うに及ばず、デジタル化の急速な進展にともなう他業種、他業態の参入によって、競争も激化するばかりです。一方で、国連の「持続可能な開発目標(SDGs)」をはじめ社会の持続可能性に向けた意識が向上し、企業に対する社会的課題解決への期待も高まっています。そして何より、農林中央金庫の存在意義に深く関わる農林水産業においても、担い手の高齢化、規模拡大のニーズ、アジアの成長の取り込みなど、難しい課題が山積しています。こうした実情を踏まえ、これから先の10年を見通したとき、私たちはこれまでに経験してきた変化とはまったく異なる、「非連続な変化」が起こるものと想定しています。
Q.そのような厳しい状況のなかで、どのように対処しようとしていますか?
私たち農林中央金庫は、こうした変化を追い風ととらえ、新たな価値創造へ挑戦するため、2019年度より5ヶ年の中期経営計画に取り組んでいます。実践体制として、すでに4本部制を導入しており、「食農法人営業本部」「リテール事業本部」「GI(グローバル・インベストメンツ)本部」の3本部と、これらを支える「コーポレート本部」の計4本部において、それぞれの計画を実行しています。
Q.各本部で実行されている計画の概要について、教えてください。
まず「食農法人営業本部」においては、農林水産業の生産者団体であるJA・JF・JForestを基盤とする強みを活かし、人口の増大や富裕化による食の多様化が進むアジアに向けて食のバリューチェーンを強固につなぐことでファイナンス・ビジネスを創出していきます。国内では、AgTechの発展や生産者の法人化の流れを捉え、シードマネーの供給など経営課題へのソリューション提供によって、生産者所得の向上を実現していきます。
また、「リテール事業本部」においては、JAバンクなどを通じて貸出を強化することで収益向上を図るだけでなく、利用者の皆様の生活ニーズをベースにおいた提案を進めるライフプランサポートの実践、またデジタルイノベーションを活用し、それを契機にした組合員・利用者接点の再構築にも取り組んでいます。
「GI本部」においては、国内最大規模の機関投資家として、グローバルに幅広い市場・資産に分散投資を行っていますが、海外拠点の拡充による案件ソーシング力の強化や、投資手法の進化を図ることで基礎収益力のさらなる向上を図っています。そして「コーポレート本部」においては、部門をまたぐ策として、デジタルイノベーションを推し進めるとともに、従来の業務フローを見直す業務革新にも取り組み、持続可能な財務基盤の構築に力を注いでいます。同時に担当役員のもと、CFT(クロス・ファンクション・チーム)を複数立ち上げ、各本部横断のミッションを推し進めることで、組織全体のさらなるパフォーマンス向上にも取り組んでいます。
Q.組織をあげて、大きく変わろうとしているわけですね?
そのとおりです。2019年度からの中期経営計画の最終年度は、農林中央金庫が創設されて100年という大きな節目でもあります。それだけに私たちも、この5年間がその先の100年を大きく左右する大事な正念場であると考えており、役員以下、全職員が緊張感をもって業務にあたっています。とりわけ、先ほど申し上げた「非連続な変化」のなかで、新たな価値創造に挑戦するためには、従前以上に新しい視点や発想力、あるいは高い専門知識が必要であり、さまざまな経歴、知見を備える人材が必要であると考えています。私たちは今こそ、そうした人材を仲間として迎え入れることで、お客様が求めるニーズに沿ったソリューションや商品を提供していきたいと思索しています。そして人材のダイバーシティを推し進めることで、組織の活性化、イノベーティブな効果を生み出していきたいと願っています。これこそ、農林中央金庫が中途採用を強化する理由でもあります。
02

農林中央金庫で働く意義、仕事のやりがいとは何か

Q.農林中央金庫の特徴、他の金融機関との違いは、どんな点にありますか?
農林中央金庫は、1923年(大正12)に『産業組合中央金庫』として設立されました。1943年(昭和18)に現在の『農林中央金庫』に改められて以降、その名称は変わることなく、独自の法律である「農林中央金庫法」に基づいて運営されている協同組合の民間金融機関です。「一人は万人のために、万人は一人のために」という相互扶助の精神に基づき、利益至上主義でなく、農林水産業の発展、ひいては国民経済に貢献することを基本使命に置いて活動しているユニークな存在であり、それは農林中央金庫で働くことの意義にもつながるものと私たちは考えています。
また、差別化という観点からいうと先ほども触れたとおり、金融機関でありながら「いろいろな顔を持っている」という点に特徴があります。JAバンク、JFマリンバンクの全国機関としての顔。海外においても「Nochu」として認知され、国内有数の機関投資家としてグローバルに投資展開する顔。農林水産業者、あるいは農林水産業に関連する企業などへの貸出を担う顔など、複数の顔を持っています。こうした多様な側面、幅広い業務は、そのまま農林中央金庫で働くことのやりがいにもつながると自負しています。
Q.ちなみにご自身は、どんな点に農林中央金庫で働く醍醐味を見いだしていますか?
職員数もそれほど多くありませんので、食農ビジネスから投資・運用にいたるまで、各種業務において主担当として従事することができる点です。必然的に、若い年次から大きな案件に携われる機会も多くなっています。こうした環境は、成功体験を着実に積み上げることができるだけでなく、総合職や地域職にとっては自分の適性というものを見極めながらのキャリア形成が可能であり、特定職においても自らの専門性をいかんなく発揮し続けることで、さらなるスキルアップの追求が可能です。かくいう私も新人時代から一部上場企業への貸出を担当するなど、周囲のサポートを受けつつも早い段階から大きな案件に携わる機会に恵まれたことで、とくにリテールビジネス領域において、場数を踏みながら自信を深め、成長の糧にすることができました。
Q.そうした環境下で成果を収めるためには、何が大切だとお考えですか?
これは新入職員の入庫式など、折に触れてよく申し上げることなのですが、「自分の軸」を確立することだと私は考えています。仕事である以上、大変な局面や辛い立場に立たされることもあるかと思います。しかし、そうしたときでも「自分は何のために仕事をしているのか」「誰のためにやっているのか」「今やっていることは未来にどうつながっていくのか」という軸がぶれない限りは、頑張り抜くことができますし、何よりそれがモチベーションとなります。逆に「自分の軸」が確立されていないと、自分の立ち位置を見失い、組織の中での役割を見いだせず、苦境に陥りかねません。
Q.農林中央金庫ならでは、見出せる「軸」とは、どのようなことでしょうか?
農林中央金庫においても、「農業をもうかるビジネスへと導く」「組合員の生活を足元から支える」「機関投資家のビッグプレーヤーになる」など、「自分の軸」は人それぞれです。ただ、ひとつだけ共通して言えることがあります。それは先ほどもご紹介したように、私たちの基本的使命は農林中央金庫法の第一条にもしっかりと明文化されており、「農林水産業の発展に寄与し、もって国民経済の発展に資する」こと。もし「自分の軸」が揺らぎそうになったときには、ぜひこの「農林中央金庫の軸」を思い出して欲しいと思います。この不動の大義は、逆境に立たされたときにこそ私たちを力強く後押し、進むべき道を示してくれることを、付け加えさせていただきたいと思います。
03

これからの100年を見据えて、中途採用者に期待すること

Q.採用においては、どんな点に注目されていますか?
私たちの理念に共感いただける、ということがひとつ大きなポイントになると考えています。農林水産業、あるいは地域社会に貢献したい方というのが、求める人材像としては最初に挙げられます。また、グローバルに大きな仕事をしたいという方、これまでの経験・知見を活かして新しいことにチャレンジしたいという方、組織としての目標達成に向けて主体的・能動的に働きたいという方、そういった方々が仲間に加わってくださることを私たちは切望しています。
Q.中途採用だからこそ、という点ではいかがでしょうか?
中途採用は、前職において、さまざまな経験を積まれてこられた方々が対象となります。だからこそ、私たちとしても入庫後は、農林中央金庫のカラーに完全に染まるというよりは、新しい風、新しい息吹を吹き込みながら、組織に馴染んでくださることを大いに期待しています。私のように新卒で入庫した生え抜きの職員たちは、良くも悪くも農林中央金庫しか知りませんので、頭が凝り固まって身動きがとれなくなってしまっていることもあるでしょう。中途採用の方々にはそんなときにこそ、「いやいや、世間はこうですよ」「前職では、こうやっていましたよ」といった、批判に終始することのない建設的な意見をどんどんと出していただき、組織をインスパイアしてくださると大変ありがたいと思っています。
Q.中途採用者の配属については、どのように決定されていますか?
本人の希望や経歴、能力などを考慮したうえで総合的に判断しています。これまでに入庫した中途採用の職員たちも、前職で身に付けたスキルをさらに高めるべく同様の業務に励んでいる人もいれば、自らのスキルを武器に新たな領域に積極果敢に挑戦している人もいます。その道はそれぞれだからこそ、農林中央金庫がカバーする全領域を、中途採用者の配属先として用意しています。中途採用であることを理由に、特定の職域に限定するようなことは一切ありませんので、その点はご安心いただければと思います。
Q.最後に、エントリーを検討されている方々に向けてメッセージをお願いします。
農林中央金庫が創立100年という大きな節目を目前に控えていることは先ほども申し上げたとおりですが、この事実をもって次の100年も安泰であるとは、残念ながら誰も約束することはできません。時代や社会は目まぐるしく変わり、ビジネス環境も激しく変化するなかで、これからは本当に社会に必要とされるバリュー、企業価値というものを示し続けることができない限り、市場から淘汰されてしまうでしょう。とりわけ農林中央金庫は、農林水産業と金融という2つの業界にまたがる存在ですが、今日ではその両方において大きな変革が求められています。
だからこそ、私たちはこれまでの枠組みを超えた新しい発想で仕事をしていく必要があり、本気で新たな価値を創造しようと取り組んでいます。多難の道であることは隠しようもない事実であり、そこだけをクローズアップすれば大変な時期とも言えます。しかし、苦楽というものは表裏一体であり、難局であればあるほど、それを乗り切った先に手にする価値は普遍のものと、私たちは信じています。今、農林中央金庫の士気は非常に高く、私たちはその気運に同調してくださる方々を新たに仲間にお迎えすることで、次の100年に向けて駆け上がっていきたいと考えています。

PROFILE

コーポレート本部 人事部長

福嶌 茂

商学部を卒業後、1992年に入庫。大阪支店を皮切りに、盛岡、静岡、山口、岡山、高知と、数多くの支店・営業所ならびに本店での業務を経験しながら主にリテールビジネスのスキルを高める。県域連合会の理事長や役員、組合長といった人たちとの数多くの交流によって人を束ねる管理職としての視座が養われ、その後、人事部副部長、事務企画部部長を経て、2019年より現職。