短期金融市場での安定的な
外貨調達を企画、実行する。

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INVESTMENT BUSINESS

梅田 一平

IPPEI UMEDA

資金為替部

2015年入庫/政治経済学部卒

PROFILE

入庫後、仙台支店に配属。既存の取引先管理のみならず、新規開拓営業やビジネスマッチングに注力し、東北復興商談会の開催や新規取引の成約など、忘れられない思い出ができたと振り返る。2017年、現部署へ異動。日々の外貨調達を担う外貨資金繰り業務を担当後、現業務。英語を使う機会も多いことから、オンライン英会話や映画鑑賞、ドラマ視聴などを通じて耳を慣らす一方、各種情報コンテンツからの幅広い情報収集を心がけている。

調達戦略を企画するには「複合的な視点」が不可欠

Q
今はどんなお仕事を
されているのですか?

私が所属する資金為替部は、農林中央金庫全体の資金繰り運営を行う部署となります。資産の償還や売却といった日々の入金、投資や貸出といった出金を把握し、短期金融市場での安定的な資金調達と効率的な運用を行うことを役割としています。

なかでも私は、当庫が投資する外債や外貨貸出に必要な外貨、つまり米ドル、ユーロ、ポンド、豪ドル、カナダドルといった主要投資通貨の調達を担う外貨資金市場班に所属しており、効率的かつ安定的な外貨調達戦略の企画立案を行うほか、残高管理や予実管理などの計数業務に携わっています。

Q
業務のポイントとなるのは、
どんなことでしょうか?

当庫の外貨調達の残高は40兆円を上回る規模であるため、調達の期落ちがほぼ毎営業日到来し、その都度再調達の要否を判断する必要があります。資金繰り業務では実際に調達実務を担う海外店と協働しつつ、資金為替部はヘッドオフィスとして東京の意思決定を適時適切に海外店に反映することが求められています。

とりわけ、流動性リスクや金利変動リスクといったさまざまなリスクを想定しつつ、効率的かつ安定的な外貨調達を行うためには、各国の中央銀行の金融政策を含めた短期金融市場の環境変化について動向を注視し、当庫の外貨調達に与える影響を分析することが重要になります。ひとくちに外貨調達といっても、持っている円を外貨とスワップするような「円投」、保有している債券を担保に外貨を受け取る「レポ」など、その調達手段も複数ありますから、「どの調達手段で」「どのくらいの期間」「どのような人達から」という視点で調達戦略を企画するには「複合的な視点」が不可欠であり、ここにこの業務の面白さ、妙味があります。

Q
「調達コスト」がひとつ、
大きなカギを
握っていそうですね?

そうですね。「国際分散投資」というビジネスモデルの構造上、外貨調達コストの変動は当庫の収支変動に直接的に影響するため、予算や計画に対して想定通りに進捗しているか確認しながら調達を進めていくこと、あるいは計画対比で差が発生している場合には何が要因なのか、金利なのか、残高なのかといったことを検証することが重要となります。

前述のとおり、「外貨調達戦略の企画立案」のみならず「残高管理や予実管理などの計数業務」を行っているのもそれが理由で、調達コストが上昇局面にあると判断すれば、ヘッジ戦略を立案していくことにも繋がります。

ロンドンやパリの取引先を1週間かけて10数社訪問

Q
ヘッジ戦略とは、
たとえばどんなこと
でしょうか?

以前、アメリカの市場分析をしていた際、FRBの金融政策や市場参加者のアクテビティを見ていて「ここで金利の上昇が発生するのではないか」と予見したことがありました。金利が上がれば当然、調達コストも上がるだけに、指をくわえて見ているわけにはいかないと考え、私は「金利先物取引を行うことでヘッジする」という原案を作成し、関連部署に伺いを立て、直属の上司、そして役員にも自ら説明をし、コンセンサスを取ったうえで実行したことがありました。

私たちの部署は「費用対効果」で言えば、「費用を抑える守りの部署」ではありますが、このときは「効果を求めて攻める」という感覚にも近い、ちょっと毛色の違う仕事ができ、とても興味深く、またやりがいのある仕事となりました。

Q
若手にチャレンジさせる
農林中央金庫らしい
エピソードですね。

そう思いますね。部内会議においても若手の意見がすごく求められていますし、年次が若くても重要な仕事がどんどん回ってきます。現に私も先日、初めての海外出張を経験し、ロンドンやパリに本拠を構える取引先を1週間かけて10数社訪問してきました。

日頃の外貨調達先となるだけに、ヘッドオフィスの人間が定期的に取引先を訪問し、然るべき立場の人たちと面談することは良好なリレーション構築の観点からもとても重要ですし、何より「生の情報」というものを仕入れられます。各社が同じ指摘をすれば、それがコンセンサスということで今後の調達戦略を考えるうえでの重要な判断材料となることなど、私にとって発見の多い出張でしたが、今後は年次の若い人の海外出張の機会もますます増えていくと思います。

Q
ちなみに初めての海外出張、
何か印象的な出来事は
ありましたか?

面白話として披露できるようなことはありませんでしたが、ひとつ肌で感じたことは、海外における農林中央金庫の存在感の大きさでした。学生の皆さんには、当庫が「グローバルな機関投資家」だと言われてもピンとこないと思うんです。現に学生時代の私がそうでした。

ところが、ひとたび今のグローバル・インベストメンツ本部の一員として働きだし、実際に海外出張も経験して感じているのは、世界の金融市場において農林中央金庫は主要プレイヤーとして認知されており、海外の取引先も当庫とのビジネスをとても重視していることでした。今回の出張でも「農林中金とのビジネスは当社にとってとても重要」という言葉を何度も耳にしたことで、あらためて当庫の仕事のスケール感というか、ダイナミズムを感じることができ、個人的にもマインドセットを更新することができました。

入庫当時に思い描いた「日本を支える」仕事を実現したい

Q
今後、どのような仕事を
していきたいと
考えていますか?

もともと「日本を支えている」という気概を持って働くことができる企業を求めて就職活動を行い、「日本の農林水産業の発展に寄与する」という明確な目的を持った農林中央金庫に強く惹かれ、入庫した経緯があります。

この先、どんなキャリアを歩んでいくかはわかりませんが、どんな仕事に携わるにせよ、農林水産業に従事する方々に対して安定的な還元を行うという使命を全うすることを通じて、入庫当時に思い描いていた「日本を支える」仕事を実現していきたいと考えています。

Q
投資ビジネス以外
でもよいと?

もちろん、今の本部への配属は自分の希望でしたし、今後は調達サイドだけではなく、投資をして収益を上げるセクションでも働いてみたいと考えています。

ただ、それはそれとして、自分のこれまでのキャリアを振り返って感じているのは、各本部で全く違う仕事を行っている一方で、そのすべての仕事が農林水産業の発展に通じているのが農林中央金庫のユニークなところ。組織としてひとつの目標を共有していることから、どんな部署でも誇りと使命感をもって働けることが、当庫の魅力ではないかと思っています。

Q
最後に、学生の
皆さんにメッセージを
お願いします。

私のこれまでの経験から、食農ビジネスでは「食」に根差した金融機関という立ち位置から、農林水産業者とのネットワークを活用しつつ、ただの資金提案にとどまらないビジネスマッチングなども絡めた提案が行えます。私も新人で配属された仙台支店では、営業担当として一人で取引先の社長や役員に各種提案を行っていました。

また、投資ビジネスでは日本を代表する機関投資家という側面から、マーケットのダイナミズムを間近で感じられる醍醐味があります。日々変動する市場環境に適時適切に対応するうえでは非常にチャレンジングなことも多くありますが、自身のアイディアや提案が形となり、課題の解決に繋がったときには大きなやりがいを感じられる仕事です。こうした環境に身を置いて感じているのは、のびのびと自然体で仕事ができる職場であるということ。それを実現しているのは、皆が同じ想いを共有しているからでしょう。日本の農林水産業の発展のために——。私たちの想いに共感してくださる方々との出会いを、楽しみにしています。

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