農林水産業に安定的に収益を
還元し、その国や地域の
発展に貢献する。

職員紹介

PEOPLE JOBS

総合職

グローバル
インベストメンツ

職員紹介

PEOPLE JOBS

総合職

グローバルインベストメンツ

INVESTMENT BUSINESS

對間 雄介

YUSUKE TAIMA

プロジェクトファイナンス部

2008年入庫/法学部卒

PROFILE

入庫後、営業第四部に配属となり、大手外食企業への新規融資を実現させたほか、他行とのシンジケートローンなどにも取り組む。2012年からは、札幌支店で水産業者・系統団体に対する融資・債権回収・事業再生などを担う。このときの経験がきっかけとなり、2016年より2年間、米国に留学してMBAを取得。帰国後の2018年より現部署。週末は、初の東京暮らしとなる妻のためにと、ショッピングや温泉旅行に出掛けている。

インフラ・再エネプロジェクトを中心に投資を実施

Q
今はどんなお仕事を
されているのですか?

プロジェクトファイナンスです。

私はEMEA(Europe、Middle East、Africa)班に所属し、ロンドン支店と連携しながら、この地域の道路、海水淡水化施設、太陽光発電所、風力発電所などのインフラ・再エネプロジェクトを中心に投資を実施しています。

Q
コーポレートファイナンス
とは、何が違うのですか?

プロジェクトファイナンスは、プロジェクト遂行のために設立されるプロジェクト会社が多数の関係者と契約を結んで事業を行います。

コーポレートファイナンスとの違いは、そのプロジェクトからもたらされるキャッシュフローのみが貸出金の返済原資となること。そこで私たちは担当案件について、その契約書を読み込んでプロジェクトのリスクの所在を確認、検証することが重要になります。

Q
リスクとしては、
どのようなものが
あるのですか?

大きな視点でとらえると、4つのリスクが挙げられます。 プロジェクト会社が関係者から支払いを受けられなくなるリスク、プロジェクトの建設・運営等が途中で立ち行かなくなるリスク、当該国に政情不安や戦争等が起こるリスク、プロジェクトが天災に見舞われるリスク、以上の4つです。

プロジェクト会社が、プロジェクトに参加する関係各社と取り交わす契約書には、こうしたリスクへの対応、負担についても明記されているのですが、私たちはリスクの所在を明確にすると同時に、その対応や負担の仕方が妥当なのかも検証します。そして必要とあれば、プロジェクト会社や関係各社に対し、利率や貸出期間といった融資条件についての交渉を行います。

こうして適切なリスク・リターンを確保し、担当者として融資できる案件であると判断すれば、稟議書を作成し、審査部とも協議を行い、社内の合意形成を経たうえで投資を実施します。

金利リスクを低減させながら安定的な収益を上げる

Q
プロジェクトファイナンスは、
融資ではなく投資?

お金を貸すという点では融資なのですが、より投資的側面の強い融資かと思われます。 投資セクションの使命は、系統組織、ひいては農林水産業に対し、安定的に収益を還元していくことにあります。

しかし、債券投資などは固定金利のため、どうしても金利リスクが生じてしまいます。対してプロジェクトファイナンスは、時価ブレのない変動金利資産であることから、金利リスクを低減させながら安定的な収益を上げられる点で、私たちは非常に重要な資産と考えています。

Q
ご自身はこれまでに、
どのような案件を
担当してきたのですか?

異動してから、すでに10案件以上を担当してきましたが、なかでも中東の石油パイプラインプロジェクトへの大型融資は印象に残っていますね。融資額も500億円超と、当庫にとってもかなりインパクトのある数字を上げることができたのですが、何より私が感じたのは、先ほど触れた投資セクションの使命とは、また別の大義が私たちの業務にはあるということでした。

このプロジェクトの中身は石油パイプラインの売却でしたが、売却で得た資金をもとに国の産業の多角化を推し進めていこう、単に原油を輸出するのではなく、石油精製品生産などの産業を発展させて付加価値を付けていこうという大きな目的がありました。

こうした石油産出国の取り組みに対し、資金面でサポートすることで、同国の発展に寄与することができました。公共性の高い国家プロジェクトに当事者として関わることで、その国や地域に貢献できることは、私たちの仕事の大きなやりがいと言えます。

Q
ちなみに、
業務を進めていくうえでの
難しさとは何でしょう?

案件分析や条件交渉などは、一連の業務のなかでももっとも骨の折れる部分です。 海外の案件については契約書はすべて英語、条件交渉ももちろん英語。加えて、専門性の高い技術面についても、テクニカルアドバイザーの知見を借りながら理解しておく必要があります。

しかも、メガバンクなどは分業制が敷かれていますが、当部の場合は人員も限られているため、案件のソーシングから分析、交渉、内部調整、そして投資実行のための事務手続きに至るまで、そのすべてを担当者が自分で進めていかなければなりません。こうなってくると、どの案件を抽出するかが非常に重要で、農林中央金庫の事業全体を俯瞰したうえで、その投資を実施することにより当庫の事業に最大限の恩恵をもたらす案件はどれなのか、そこを考えることにはいつも頭を悩ませています。

国際感覚を養ったうえで日本の農林水産業と向き合う

Q
現業務において
英語は必須のようですが、
どう身に付けたのですか?

MBA取得のための、2年間の米国留学の経験が生きています。 当初は、周囲の人たちの話す言葉がまったく聞き取れず、クラスメートの前でのプレゼンでは頭が真っ白になり、大恥をかいたこともありました(笑)。 でも、これが発奮材料になりましたね。

Q
MBA取得は、以前から
考えていたのですか?

いえ、まったく(笑)。上司に勧められても、断っていたくらいでしたから。 ただ、札幌支店で事業再生に携わったことで、考えが変わりました。倒産寸前の水産加工業者を担当したのですが、財務諸表や貸借対照表は読めても、資金繰り表が読めないからアドバイスができない。

経営の知識がないから、再生計画も立てられない。上司や本店のサポートを受け、何とか再生を実現できましたが、自分ひとりでは何もできなかったという現実を前に、経営に関する知識を本気で身に付けたいと思ったんです。

Q
経営の知識と語学力を
身に付けた先に、
見据えているものは
何ですか?

短期的な視点で申し上げるなら海外支店でプロジェクトファイナンスに携わることです。 留学経験を生かしたいというのはもちろんですが、新たな地域・場所で業務を行うことで、今までに触れたことのない価値観にも触れてみたいと考えています。

こうして国際人としての素養を身に付けたうえで、長期的な視点で申し上げるなら、農林水産業に近いところで働きたいと思っています。 地方で農林水産業に直結するような一大プロジェクトを仕掛けてもいいですし、再び事業再生に関わってもいいかもしれない。国際感覚を養ったうえで日本の農林水産業と向き合ったとき、自分にしかできないような発想で仕事が進められる人材に成長できていたらいいなと、そう思っています。

PEOPLE & JOBS

PREV

INDEX

NEXT